YOKOHAMA LOUNGE/Yokohama Museum of Art/ X-E2・XF18-55mm
なんだ、これは。
これは「なになにです。」そういうと現代人は安心する。「なんだ、これは」のまま
ではいられない。
でも世界は本当は「なんだ、これは」なんですね。それは子どもの世界でもあります。
なにしろだれであれ、白紙で生まれてくるんですから。
できれば正体不明のまま、ただ見てください。ひょっとすると、これはモダンアート
の作品じゃないのか。どう見ても、そうですよねえ。私もそう思います。それでいい
じゃないですか。
わけがわからない。それって、大切なことなんですね。人生がそうですからね。
なんで生まれてきて、なんで死んでいかなきゃならないのだ。思えば、自分の人生って、
正体不明じゃないですか。みんなで寄ってたかって、「意味がある」フリをしていませ
んか。
突然のようですが、神様の目線からすれば、人生は作品、アートかもしれませんね。
意味はよくわかんないけど、それなりに興味深い、美しい、そういう人生を生きたい、
創造したい、そう思いませんか。
養老孟司
(YOKOHAMA LOUNGE・展示のキャプションより)
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」 Yokohama Triennale 2017
会期:2017年11月5 日(日)まで
会場:横浜美術館/横浜赤レンガ倉庫1号館/横浜市開港記念会館 地下 ほか
<ヨコハマトリエンナーレ2017の公式アプリ>
YOKOHAMA LOUNGE/Yokohama Museum of Art/ X-E2・XF18-55mm
Tobikera (Caddisfly)
トビケラ デジタル化が進む現代文明においては、世界は等価交換が可能な「同じ
もの」で覆い尽くされてしまいます。この写真は、トビケラという昆虫
の水生幼虫が作った巣を撮ったものです。まるで現代建築や彫刻のよう
な複雑さを示す巣はひとつとして同じ形・構造のものはありませんが、
どれも自然の摂理に則した唯一無二の造形物となっています。トビケラ
の巣は、デジタル化によって均質化が進む世界において、アートが果た
す無限の可能性を示唆しているようです。
(YOKOHAMA LOUNGE・展示のキャプションより)
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