『大正・昭和のグラフィックデザイン 小村雪岱展』 Settai Komura:The Forerunner of
Japanese Graphic Design
・本日、11月25日(日)まで
・会場:ニューオータニ美術館
・東京都千代田区紀尾井町4-1
・TEL : 03-3265-1111
装幀を中心に、挿絵、下絵、舞台美術等、
約200点の雪岱の作品が展示されています。
彼の代表作、泉鏡花の「日本橋」をはじめ、
珠玉の装幀作品をまとめて見ることができ
る貴重な展覧会でした。
また、函、表紙、表と裏の見返しを合わせ
て鑑賞できるため(*函と表紙の関係/見
返しへの展開/特に見返しの空間表現はみ
どころです)装幀を通し、繊細で優美な雪
岱のデザインを堪能することができました。
(*下記:展示会場・キャプションより)
『特集ー装幀の妙』
明治時代後期から昭和初期にかけての
30年間ほどの間、日本では木版画による
装幀本が数多く作られた。これは江戸時代
中期から培われてきた多色木版画の技術が
あってこそ可能なもので、西洋の本には見
れない日本独自の工芸美といえる。
このような装幀文化が花開きつつあった
大正3(1914)年、当時はまだまったくの
無名だった雪岱は、泉鏡花の推薦で彼の代表
作となる「日本橋」の装幀担当に抜擢され、
これが高く評価されて一気に世に出ることに
なった。
(中略)
表紙や函には、人物や風景、建物、文様をは
じめとする多様な意匠がほどこされている。
そのような意匠の源泉となっているのは、大
和絵や浮世絵、伝統的な江戸小紋や古代中国・
ペルシャ文様などで、雪岱の広範囲な学習の
成果が見て取れる。モチーフは大胆にデフォ
ルメされ、あるいは効果的に配置されており、
小さな画面にデザイナーとして雪岱の才能が
存分に発揮されているのである。工夫をこら
した装幀本の数々を堪能していただきたい。
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